自分は幸せ?不幸?13年前の伝説のスピーチが心に刺さる。

言葉

明日の天気.のおっさんずブログへようこそ!

本日は当時とても話題になった2012年にブラジルのリオで開催された、国連の「持続可能な開発会議」でのスピーチをご紹介します!

心の元気がなくなった時に読むと、とても心が軽くなる内容なので
自分だけ幸せになれない・・・。
何のために働いているのか・・・。
こんなはずじゃなかった・・・。
と心を痛めている方はぜひ最後までご覧ください

誰のスピーチ?

当時のウルグアイの大統領であり、世界一貧しい大統領と呼ばれていた
ホセ・ムヒカさんのスピーチになります。

スピーチ全文

この場に出席されている世界各国の代表の皆さん、ありがとうございます。

お招きいただいたブラジル国民、そして大統領閣下に感謝します。

これまでに発言された全ての方々が表明された誠意にも、大いに感謝いたします。

いち国家指導者として、貧しい人々のための取り決めづくりに仲間として共に参加することを表明いたします。

しかし私がいくつか声高らかに質問をすることをお許し願いたい。

今日の午後ずっと私たちは「持続可能な発展」と「膨大な数の貧困対策」を話し合ってきました。

けれど私たちの本音は何でしょう?

今の発展を続けることが本当に豊かなのでしょうか?

質問させてください。

もしドイツ人がひと家族ごとに持っているほどの車をインド人もまた持つとしたら、この地球はどうなってしまうのでしょう?

もっとはっきり言いましょう。

例えば最も裕福な西側諸国と同じようなレベルで70億80億の人々に消費と浪費が許されるとしたら、それを支えるだけの資源が今の世界にあるのでしょうか。

それは可能なのでしょうか──?

今のこの文明をつくったのは私たちです。

私たちは市場と競争社会から文明という落とし子を生み出し、物質面での驚異的な進歩をもたらしました。

そして市場経済は市場社会をつくりだし、それを世界規模に拡大してしまいました。

いわゆるグローバリズムです。

そのグローバリズムを私たちはコントロールできていますか?

逆にコントロールされてはいないでしょうか?

こんな残酷な競争で成り立つ社会で、「みんなで世界を良くしていこう」なんて議論が本当にできるのでしょうか?

私たちは本当に仲間なのですか?

私は今回の会議を否定するために言っているのではありません。

違います、その逆です。

我々が今挑戦しようとする目の前の巨大な困難は、決して環境問題ではなく明らかに政治の問題なのです。

人類は今、消費社会をコントロールできていない。

逆に人類の方がその強力な力に支配されているのです。

我々は発展するためにこの地球上にやってきたのではありません。

幸せになるためにやってきたのです。

人生は短く、あっという間です。

しかしその人生こそが、何より価値あるものなのです。

余計なものを買うために、もっともっとと働いて人生をすり減らしているのは、消費が「社会のモーター」となっているからです。

なぜなら消費が止まれば経済がマヒしてしまい、経済がマヒすれば不況というお化けが我々の目の前に姿を現します。

しかし今、この行き過ぎた消費主義こそが地球を傷つけ、さらなる消費を促しています。

商品の寿命を縮め、できるだけ多く売ろうとする。

今の社会は1000時間もつような電球はつくってはいけないのです。

本当は10万時間、20万時間ももつ電球はあるのにそんなものはつくらない。

なぜなら私たちはもっと働き、もっと売るために、「使い捨て文明」を支える悪循環の中にいるからです。

我々は今までと違う文化のために闘い始めなければならない。

石器時代に戻ろうとは言っていません。

このままずるずると消費主義に支配されるわけにはいかない、私たちが消費主義をコントロールしなければならないと言っているのです。

ですから私はこれが政治問題だと言いました。

とても謙虚な思いからです。

かつての賢人たち、エピクロスやセネカ、そしてアイマラ人たちは次のように言っています。

「貧しい人とは少ししかものを持っていない人ではなく、もっともっとといくらあっても満足しない人のことだ」と。

大切なのは“考え方”です。

だからこそ皆さんと共にこの会議に参加し、国家指導者として皆さんと共に努力したいのです。

私の発言は皆さんを怒らせるかもしれない。

しかし気付かなくてはいけません、“水問題”や“環境の危機”がことの本質ではないということです。

見直すべきは我々が築いてきた文明の在り方であり、我々の生き方です。

なぜそう思うのか?

私は環境に恵まれた小さな国の代表です。

人口は300万人ほど、いや320万人ほどしかいません。

けれど世界で最もおいしい牛が1300万頭。

また素晴らしい羊が800万から1000万頭。

食べ物、乳製品、そして肉の輸出国です。

国土の90%が有効に使えるほど豊かな国なのです。

かつて私の仲間たちは8時間労働のために闘い、ついには6時間労働を勝ち取った人もいます。

しかしそうなったら、今度は仕事を2つ持つようになりました。

なぜか?

たくさんの支払いがあるからです。

バイクやマイカーのローンを次から次へと支払っているうちに、私のようなリウマチ持ちの老人になって人生が終わってしまう。

そして自分に問いかけるのです、これが私の一生だったのかと──。

私が言っているのは基本的なことです。

発展は幸せの邪魔をしてはならない。

発展は「人類の幸せ」「愛」「子育て」「友達を持つこと」、そして「必要最低限のもので満足する」ためにあるべきものなんです。

なぜなら、それらこそが一番大事な宝物なのだから。

環境のために闘うのなら、一番大切なのは人類の幸せであることを忘れてはなりません。

ありがとう。

まとめ

以上、ホセ・ムヒカさんのスピーチ全文でした。

ムヒカさんは日本に思い入れがあるそうで、日本人の「足るを知る」の精神をとてもリスペクトされています。

アメリカでは最近「No Buy 2025」といって、買わない生活に挑戦する人が増えているそうですが、何かと比較せずに自分の満足だけを考えて生活すれば、日常にはたくさんの無駄があるのかもしれませんね。

最後までご覧いただきありがとうございました!

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